デロンギのマグニフィカS エントリーモデル(ECAM22112W)を購入してみました。
自分はライトなコーヒー好きでして、コーヒーの銘柄とかはよくわかりませんが1日2~3杯は飲んでいます。
コーヒーメーカーにも特段こだわりはないのですが、コロナで自宅に居る時間が長くなっており、より快適に自宅時間を過ごすために新調しました。
また、FIRE達成後は自宅時間がさらに増えるだろうと考えていて、それも見越しての自宅環境改善の一環です(まぁ単に欲しいだけとも言う)。
というわけで2~3週間使ってみたので、素人目線で簡単にレビューしてみたいと思います。
デロンギのコーヒーマシン欲しいけどちょっと高いしどうしようか、セミスタンダードモデルである ECAM23120 とどちらを選ぶべきか迷っている方、に向けてまとめてみましたので、参考にしていただければと思います。
なお、今までは Panasonic のミル付きコーヒーメーカー NC-A56 を使っていました(リンクは最新モデルの NC-A57 ですが、外形寸法や使い方はほぼ同じのハズ)ので、そちらとも比較する形でレビューしたいと思います。
マグニフィカS ECAM22112 でできること
メリット・デメリットをまとめる前に、まずは ECAM22112 でできることを簡単におさらいしておきたいと思います。
機能概要一覧
ECAM22112 の基本機能はおそらく以下の4つだけです。
- エスプレッソを淹れる
- カフェ・ジャポーネを淹れる
- ミルクを泡立てる(スチームしてカプチーノをつくる)
- お湯を出す
これらに加えて、豆の挽き方の調整や抽出の濃さの設定などもできますが、基本的な機能としてはこの4つだけだと思います。
ただし、ボタンの押し方や組み合わせでいろいろアレンジができますので、それぞれについて解説します。
ボタン1回押しだけでできること
まずは「水やコーヒー豆などの補充ができている状態で、電源投入後にボタン一発でできること」です。
ボタンを1回押すだけでできることは、以下の4つです。
- 1杯分のエスプレッソ(標準で 30ml、20ml~180ml で変更可)を淹れる
- 2杯分のエスプレッソ(上記 ×2)を淹れる
- 1杯分のカフェ・ジャポーネ(120ml)を淹れる
- 2杯分のカフェ・ジャポーネ(120ml ×2)を淹れる
カフェ・ジャポーネは、エスプレッソマシンである本機で、ドリップコーヒーのような味わいを楽しめるモードで、日本仕向け専用のモードだそうです。だからジャポーネなんですね。
コーヒーをハンドドリップのように蒸らしながら
https://barista.delonghi.co.jp/perfect/extract.html
間欠抽出を行い、芳醇な香りと旨味を凝縮。
すっきりとした「深蒸しレギュラーコーヒー」が楽しめます。
エスプレッソは事前設定で1杯当たりの量を設定できます。
事前設定しておくことで、例えば「1回ボタンを押すだけで 40ml のエスプレッソを淹れる」ということが可能になります。
それに対してカフェ・ジャポーネは 120ml 固定です。
ただしこれはあくまで「ボタン1回押すだけで淹れる」場合の話であり、2回以上押す場合はカフェ・ジャポーネでも可変設定できます。
ボタンを2回(以上)押すことでできること
ボタンを2回以上押すことが許容できるのであれば、上記に加えて以下ができるようになります。
- 1杯分のエスプレッソ(任意の量)を淹れる
- 2杯分のエスプレッソ(任意の量)を淹れる
- 1杯分のカフェ・ジャポーネ(任意の量)を淹れる
- 2杯分のカフェ・ジャポーネ(任意の量)を淹れる
エスプレッソ、カフェ・ジャポーネともに、抽出中にボタンを押すと抽出を止めることができます。
また逆に、抽出後すぐに再度ボタンを押すと、ボタンを押し続けている間抽出を続けることができます。
エスプレッソを淹れた後でボタンを押し続け、抽出時間を長くすることでカフェ・ルンゴを淹れることもできますね。
ただしこの機能を使うためには、抽出の間マシンの前に居ることが必要になります。
それほど長い時間でもないので個人的には全然許容範囲内ですが、人によっては気になるかもしれません。
その他手動で作れるメニュー
ボタン操作だけではできませんが、手動で以下のこともできます。
- カプチーノ
- カフェ・アメリカーノ
ミルクフロッサーで牛乳を泡立ててカプチーノを作れます。
あと、本機ではお湯も出せるので、エスプレッソを薄めてカフェ・アメリカーノを作ることも一応できます。
もちろん、氷を使ってアイスコーヒーを作るとかもできますが、基本機能としてはこんなところじゃないかなと思います。
マグニフィカS ECAM22112 が合わない人
さて、上記のできることを踏まえて、自分が考える ECAM22112 がオススメな人・・・と言いたいところですが、先に「オススメじゃない人」から説明したいと思います。そちらの方が説明しやすいので。
置き場所が確保できない人
これはマグニフィカSに限らずデロンギのコーヒーマシン全般に言えることですが、結構大きいです。特に奥行。
奥行が 43cm もあり、コーヒーメーカーとしては割と大き目かなと思っていたパナソニックの NC-A56 が奥行 24.5cm なので、18.5cm も長いです。
しかも設置時は背面側に 5cm のスキマを空ける必要があるため、実質的に奥行の設置スペースが 48cm も必要となります。
標準的な食器棚は奥行 45cm のものが多いため、それだけでもう置くことができないという状況・・・
こればかりはもうどうしようもありません。
ただこの奥行きは底面のカップを置く台座部分(せり出しているところ)であり、カップ部分は凹んでいるため、数値ほどの圧迫感はありません。
また奥行と比較すると、幅はそれほどでもないです。
カプチーノを頻繁に楽しみたい人
カプチーノを頻繁に楽しみたい方は、お値段は多少張りますが自動カフェラテ・カプチーノ機能が付いた上位機種であるマグニフィカS カプチーノスマート ECAM23260 にした方が絶対に良いです。手動はやはり手間がかかります。
とはいえ、手間はかかるものの慣れればそこまで大変でもなくなってくるので、カプチーノはたまに飲む程度という方であれば手動でもあまり気にしなくてよいと思います。
エスプレッソ、カフェ・ルンゴの両方を頻繁に飲みたい人
ECAM22112 はエスプレッソとカフェ・ルンゴの両方をボタン一発で作ることができません。
エスプレッソボタン1つでエスプレッソとカフェ・ルンゴを作り分ける必要があるためです。
例えばエスプレッソボタンの設定を 60ml~70ml くらいに設定しておけばボタン一発でカフェ・ルンゴを作ることはできますが、そうすると今度は普通のエスプレッソをボタン一発で淹れることができなくなってしまいます。
いつもはエスプレッソを飲んでいるけど、たまにはカフェ・ルンゴも飲みたい(またはその逆)という方であれば ECAM22112 でも良いと思いますが、頻繁にどちらも飲みたいという方はセミスタンダードモデルの ECAM23120 の方がオススメです。
ECAM23120 は「1杯抽出[少]」ボタン「1杯抽出[多]」ボタンがそれぞれ存在する(2杯もあり)ため、ボタン一発でエスプレッソとカフェ・ルンゴを作り分けられます。
マグニフィカS ECAM22112 がオススメな人
今度は逆に ECAM22112 がオススメな人について挙げていきます。
ご夫婦(2人)で利用したい人(ご家庭)
ECAM22112 はエスプレッソ、カフェ・ジャポーネともに「2杯抽出」ボタンがあります。
ボタン一発で同時にカップ2杯分を淹れることができるので、朝食用に二人分コーヒーを淹れたい場合などはとても便利だと思います。
2杯だけでなく、例えば3杯・4杯分淹れたい場合でもボタン2回だけで済むのでラクです。
セミスタンダードモデル ECAM23120 の場合、エスプレッソは2杯同時抽出できますがカフェ・ジャポーネは1杯ずつしか抽出できません。
そのため厳密に言えば、「カフェ・ジャポーネを複数人で利用したい場合」という感じになるでしょうか。
とはいえ普通のコーヒーメーカーは1度に4~5杯くらいは作れるわけで、もし量が重要な場合はデロンギは選択肢から外した方が良いかもしれません。
とにかく値段重視な人
セミスタンダードモデルである ECAM23120 にできて ECAM22112 にできないことはほぼありません(ミルク温め機能くらい?)。ECAM23120 の方が少しベンリというだけです。
そのため、デロンギのコーヒーマシンが欲しいんだけど、どうしても予算は抑えたいという方は ECAM22112 の方が良いでしょう。だいたいのことはできますから。
ただ現時点だと 5,000 円くらいしか変わらないですけどね。
Panasonic NC-A56 と比べてどうか?
ココからは、パナソニックの NC-A56(現 NC-A57)と比較してみます。
比較軸は以下の4つです。
- 設置性
- 使い勝手
- 味
- メンテナンス性
設置性
NC-A56 の圧勝です。
NC-A56 | ECAM22112 | |
幅 | 22.0cm | 23.8cm |
奥行 | 24.5cm | 43.0cm |
高さ | 34.5cm | 35.0cm |
重さ | 2.9kg | 9.5kg |
幅と高さは実はほとんど変わらないのですが、既に触れた通り奥行がかなり長く、設置場所を選びます。
もともとコーヒーメーカーを持っていて、ECAM22112 にリプレースしようと考えている方は要注意です。
また ECAM22112 は重量がかなりあるのですが、頻繁に移動するようなものでもないのでそこまで気にしなくてもいいでしょう。
使い勝手(コーヒーを作る際の手間)
これは ECAM22112 の方がラクですね。
パナの NC-A56 の場合、以下のような手順となります。
- 水を入れる
- コーヒー豆を入れる
- バスケットにコーヒーフィルターをセットする
- ガラス容器をセットする
- スイッチを押してコーヒーを抽出する
- 完成したらカップに注ぐ
これが ECAM22112 の場合はこんな感じです。
- (電源ボタンを押す)
- カップを置く
- スイッチを押す
これだけです。
もちろん水やコーヒー豆は補充する必要はありますが、水は1~2日に1回程度、コーヒー豆は(補充する量にもよりますが)1週間に1回程度で大丈夫です。
ただし、電源が切れている場合は最初に電源を入れる必要があります。
とは言えやはり普段の使い勝手としては ECAM22112 の方が圧倒的にラクですね。
その他、使い勝手という意味では2点。
1つは既に少し述べましたが、一度に作れる量です。
NC-A56 は普通のコーヒーメーカーなので、一度に大きめマグカップ3杯分くらい作ることができます。
また保温機能も付いているため、みんなでテーブルを囲って優雅に朝食をとられるような理想的なご家庭(≒一度に3~5杯くらいのコーヒーを作りたいことが多い場合)では NC-A56 の方がよいでしょう。
もう1つ、これは手間ではないのですが段違いなのはミルの音です。
ECAM22112 の方が圧倒的に静かです。
感覚的には NC-A56 の半分くらいでしょうか。早朝でもあまり気にせずに使えます。
味
正直なところ、これは好みの差かなと思います。
同じ豆で(カフェ・ジャポーネと)飲み比べましたが、確かに明らかに味は違うものの、どちらが良いというものではありません。
NC-A56 の方はドリップということもあり、なんというかサラリ・サッパリとした飲み口かなと思います。
また、味ではないのですが、NC-A56 の方がコーヒーを抽出している際に部屋に香りが広がります。
設置場所さえ許せば両方置いておきたいところですね・・・
好みの差と言いましたがそれはあくまでカフェ・ジャポーネの話であって、当然ながらエスプレッソはちゃんとエスプレッソです。これは NC-A56 では作れません。
エスプレッソ用でも何でもない普通のレギュラーコーヒー豆でもちゃんとエスプレッソしてます。
ちなみに豆はふるさと納税のコレ。コスパ良くてオススメです。
メンテナンス性
1回コーヒーを作るごとのメンテナンスという意味では ECAM22112 の方がラクですね。
エスプレッソやカフェ・ジャポーネを淹れるだけなら、特に(淹れる度に)掃除は不要です。
NC-A56 の場合、ミルは自動洗浄してくれるものの、バスケットとガラス容器は毎回洗う必要があります。
メンドウな感じはしますが、習慣化すればそこまで手間とは思わなくなります。
その意味では、まだ ECAM22112 はまだ習慣化していないのですが今のところ手間はあまり感じていません。おそらくコーヒーメーカーとしてはかなりラクな部類だと思います。
ただしコーヒーカップを置く台座部分は結構場所を取ります。
洗浄した後に乾かすときに結構ジャマですので、その点だけ注意といえば注意です。
まとめ
というわけで、マグニフィカSエントリーモデルの ECAM22112 のレビューでした。
2週間使っての個人的・率直な感想としてはこんな感じ。
- 日々コーヒーを淹れる手間が少ない。ラク。
- 掃除の手間は NC-A56 より少しラクかなぁ。
- 普通のコーヒー豆で作るエスプレッソが思ったより美味しい。インパクトあり。
- ミルの音がかなり静か。
- 久しぶりに自宅で作るカプチーノがウマい。ちょっと手間だけどたまにならいいかな。
- デザインがオシャレ。ホワイトにしたけど汚れが目立つので逆にマメに掃除できて良い。
- 熱湯とまではいかないものの、それなりに熱いお湯が出るので簡易ポット代わりとして使える。
- 標準設定で2時間立つと電源が切れ、自動洗浄が動く。ミルほどではないけどそれなりに音がするので最初はちょっとビックリするかも。
というわけで満足度はかなり高めです。
一方で、ドリップコーヒーより美味しいというものではない(種類が違う)ため、ドリップコーヒーもたまに飲みたくなりそうです。
手動ミルでハンドドリップの環境も併用するのが良いかもしれないですね。
NC-A56(現 NC-A57) もオススメですよ。
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