FIRE 後の住宅は賃貸か持ち家か

不動産

先日ぱすたおさんがこのタイトル通りの動画を Youtube にあげられているのを拝見しました。

https://www.youtube.com/watch?v=tg3_WxkH5rg

とても参考になる内容ですので、ぜひ一度ごらんになっていただけると良いかなと思います。

ここ1~2年程度でFIREしたいと考えている自分にとっても、FIRE後の住居をどうするか?今の家に住み続けるか?地方や海外へ移住するか?などホットなトピックなので、これについて考えてみます。

今回のポストではまず、FIREかどうかは関係なく、一般的な「賃貸か持ち家か」についての管理人個人の見解について語り、その後FIRE後の住居について考えていきたいと思います。

  1. 賃貸と持ち家、それぞれのメリット・デメリットは?
  2. 巷でよく言われるメリット・デメリットに突っ込む
    1. 賃貸のメリット
      1. いつでも自由に引越しができる
      2. 設備の交換や修理費用の負担がない
      3. 収入の変化に合わせて住居費をコントロールしやすい
    2. 賃貸のデメリット
      1. 内装や間取り、設備などが自分で決められない
      2. 一生、家賃の支払いが続く
      3. 高齢になったとき契約を更新できないことがある
    3. 持ち家のメリット
    4. 持ち家のデメリット
      1. 賃貸に比べて簡単に引越せない
      2. 住居費を下げられない
      3. メンテナンス費用がかかる
      4. 固定資産税・都市計画税がかかる
      5. マンションは修繕積立金、管理費、駐車場代が恒常的にかかる
  3. 管理人が考える賃貸・持ち家のメリット・デメリット
    1. 賃貸のメリット
      1. テキトーに物件を選んでも、後で引っ越しが自由にできる
      2. 自分の法人で社宅として借り上げることで、家賃を経費で落とせる
      3. 初期費用を安く済ませられる
      4. 自宅用に余計な与信枠を使用せずに済むため、事業としての不動産投資の効率を上げられる
    2. 賃貸のデメリット
    3. 持ち家のメリット
      1. 購入する物件次第で自宅にかかる費用をゼロにすることも、逆に儲けることも可能
      2. 住宅ローン減税で所得税・住民税を減らせる
      3. 賃貸物件よりも住宅としての仕様が良いことが多い
      4. DIY することで、自分で住みながら物件の価値を上げられる
    4. 持ち家のデメリット
      1. 購入する物件次第で、その後身動きが取れなくなる可能性がある
      2. 賃貸と比べると、初期費用が高めになる
      3. 賃貸と比べると、引っ越しの手間が多少かかる
  4. 結局どっちがイイのさ?

賃貸と持ち家、それぞれのメリット・デメリットは?

賃貸と持ち家、それぞれのメリット・デメリットについて結論(管理人個人見解)をまとめると、こうなります(日本国内限定の話)。

賃貸のメリット
  • テキトーに物件を選んでも、後で引っ越しが自由にできる
  • 自分の法人で社宅として借り上げることで、家賃を経費で落とせる
  • 初期費用を安く済ませられる
  • 自宅用に余計な与信枠を使用せずに済むため、事業としての不動産投資の効率を上げられる
賃貸のデメリット
  • 物件仕様のグレードが低いことが多い
  • 間取り変更や DIY などができない
  • 家賃が掛け捨て
持ち家のメリット
  • 購入する物件次第で自宅にかかる費用をゼロにすることも、逆に儲けることも可能
  • 住宅ローン減税で所得税・住民税を減らせる
  • 賃貸物件よりも住宅としての仕様が良いことが多い
  • DIY することで、自分で住みながら物件の価値を上げられる
持ち家のデメリット
  • 購入する物件次第で、その後身動きが取れなくなる可能性がある
  • 賃貸と比べると、初期費用が高めになる
  • 賃貸と比べると、引っ越しの手間が多少かかる

ちなみにですが、管理人は今まで4件の賃貸住宅と、2件の持ち家(実家を除く)に住んだ経験があります。

また不動産投資も行っているので、巷でよく見かける「賃貸 VS 持ち家」の視点とはちょっと異なるかもしれません。

巷でよく言われるメリット・デメリットに突っ込む

さてそれでは少し掘り下げてみます。

ここでは比較用として、「賃貸 持ち家」でググって一番最初にでてきた suumo 様のサイトから引用させていただきます。

持ち家vs賃貸はどっちが得?老後に備えて比較、メリット、デメリットを確認 - 住まいのお役立ち記事
賃貸or持ち家、どちらが得か気になるところです。賃貸と持ち家それぞれのメリット、デメリットやリスクを知ったうえで、自分に合う住まいの計画を立ててみましょう。SUUMOでは、ファイナンシャルプランナーの竹下さくらさんに聞きました。不動産・住宅に関する総合情報サイトSUUMO(スーモ)

賃貸のメリット

suumo 様によると、賃貸のメリットとして以下の3点が挙げられています。

賃貸のメリット

・いつでも自由に引越しができる
・設備の交換や修理費用の負担がない
・収入の変化に合わせて住居費をコントロールしやすい

suumo - 持ち家vs賃貸はどっちが得?老後に備えてメリット、デメリットを確認

無粋を承知で(?)ちょっと突っ込んでみますね。

いつでも自由に引越しができる

1点目、「いつでも自由に引越しができる」から行きましょう。

確かにそれはそうなのですが、じゃあ明日引っ越そうと思ってできるかと言えば、できません。

少なくとも1ヶ月、場合によっては2~3ケ月前には大家さんにその旨を伝えなければなりません。

持ち家だって2ヶ月もあれば全然引っ越しできますよ。

でも確かに、「賃貸はいつでも自由に引越しできる」といった話をよく聞きますよね。

なんでそんな風潮があるのか?と言えば・・・個人的な考えですが、「いつでも自由に引越しできないような持ち家を買う人が多すぎる」せいだと思っています。

例えば極論ですが、あなたが持ち家を持っていたとして、その持ち家の住宅ローンが一切なく、固定資産税も年数万円程度であった場合、すぐに引っ越せない理由がありますか?・・・という話です。

そんなことないですよね。

親の介護や子供の学区の都合などで引っ越せないといった事情はあるかもしれませんが、それは賃貸でも同じことです。

もちろん、住宅ローンの残債がゼロという方は少ないかもしれません。

ただその場合であっても、引っ越す際にその物件をローン残債以上の価格で売れるか、もしくはローン返済額(固定資産税などもろもろの経費を含む)を上回る家賃で賃貸に出せれば何の問題もないわけです。

重い住宅ローンのイラスト
結局は、持ち家がローン残債を上回る価値であればなんの問題もない

逆に言うと、あなたの持ち家がそのような状態でない場合は、「自由に引越しできない」ことになります。

しかし賃貸の場合は、そのようなことはありません。

なぜなら、ローン残債を気にする必要がないからです。

たとえそれがどんな物件であったとしてもです。

つまり「いつでも引越しができる」という賃貸のメリットとは、「たとえどのような物件(ボロい物件、ド田舎などの不便な場所、etc...)に住もうが、1~3ケ月程度の期間内に確実に引越しできる」と表現するのが正しいでしょう。

ちなみに賃貸物件であっても、特に初期費用がやたら安い物件の場合など「最低2年間は住んでね」的な条件があることもありますので、気を付けましょう。

設備の交換や修理費用の負担がない

2点目は、「設備の交換や修理費用の負担がない」ですが、これはウソです。

だって理屈で考えてみてください。

本当に設備交換や修理費用を払わなくていいのであれば、貸している側、つまり大家さん側が大損しているってことですよね?

普通に考えて、そんなコトあると思います?

世の中の大家さん全員が悟りを開いた聖者とでも思っているんでしょうか?

当たり前ですがそんなことは無くて、家賃や管理費に将来的な設備交換費や修理費用分も含まれていると考えるのが自然です。

つまり「設備の交換や修理費用の負担がない」という賃貸のメリットは、正しくは「突発的な設備の交換や修理費用の負担がない」と捉えるべきです。

ただし、突発的な出費が発生しないということは、将来の収支見通しが立てやすくなることを意味しますので、これは間違いなくメリットの1つとして挙げられるとは思います。

ちなみに suumo さんのサイトでは、「災害で被災したときも修繕などにかかる費用は大家さん持ちです」とあります。

確かにこれは事実ですが、普通の大家さんであれば火災保険でカバーできるようにしています(もちろんその火災保険の費用も踏まえて家賃を設定しますよ)。

そのため、災害で家屋が壊れたとしても、大家さんの手出しはあまり発生しません。申請などの手間はかかりますけどね。

若干不謹慎ですが、むしろ火災保険で修繕して新しくできるのでラッキーと考えている大家さん、実は多いと思いますね・・・

収入の変化に合わせて住居費をコントロールしやすい

これは読んでもよくわかりませんでした。

引越しがしやすいから、家賃が高いと感じたら安いとこにすぐに引っ越せるよ、という感じでしょうか。

つまり先ほど挙げた「たとえどのような物件に住もうが、1~3ケ月程度の期間内に確実に引越しできる」を別の表現に言い換えただけのように思います。

賃貸のデメリット

続いて賃貸のデメリット。

賃貸のデメリット

・内装や間取り、設備などが自分で決められない
・一生、家賃の支払いが続く
・高齢になったとき契約を更新できないことがある

suumo - 持ち家vs賃貸はどっちが得?老後に備えてメリット、デメリットを確認

内装や間取り、設備などが自分で決められない

うーん。まぁこれは確かにあるかなぁ。

最近は賃貸用にいろいろ傷つけずに設置できるグッズがいろいろ出てきているので、以前よりはマシになったかなぁとは思います。こんなのとか。

フロアタイル シート 置くだけ フローリングタイル [24枚セット/オーク] 約2畳分 賃貸OK 敷くだけ 木目調 貼ってはがせる 接着剤不要 DIY 床材 簡単 フロアーマット トイレ 玄関
■サイズ(cm):1枚あたりのサイズ:縦幅:約91.44cm|横幅:約15.24cm|厚み:約4mm ■梱包サイズ(cm):縦幅:約97cm|横幅:約19cm|厚み:約14cm| ■梱包重量:約27kg ■素材:PVC ■追加購入のご注意: ※こちらの商品ページは2020年6月16日より、1ケースの入り数が10枚から1...

とはいえ、持ち家よりは明らかに自由度は低いですね。

一生、家賃の支払いが続く

これもありますね。

賃貸である以上は避けられないポイントかなと思います。普通に支払っていたら。

これについてはまた後で挙げます。

高齢になったとき契約を更新できないことがある

誤解を恐れずに言うのであれば、これはウソです。

もちろん世の中に100%な事象ということはそうそうあり得ませんが・・・

これも少し考えてみるとわかるのですが、この日本は、人口減少が続き、高齢化率が上がり、空き家数が全国で846万戸(平成30年度)と言われているワケですよ。

空き家数は過去最高の846万戸に(平成30年住宅・土地統計調査)
総務省によると平成30年時点での空き家数は846万戸と過去最高を更新しました。その中でも増加が顕著であったのが「その他住宅」の空き家で29万戸増の347万戸という結果に。

そんな中、「入居者が高齢だから」という理由だけで大家さんが契約を更新してくれないなんてことはまずあり得ません。

そんなことをしていたら空室だらけになり大家さんは大損するからです。

都心の超好立地な物件などごく一部を除き、高齢だから契約更新しないなんてことにはならないでしょう。

もし契約を断られたとしたら、それは高齢だからではなく、別の理由でしょうね。

持ち家のメリット

続いて持ち家。

持ち家のメリット

・内装や設備などハード面のクオリティが高め
・部屋数が多い物件が賃貸に比べて充実
・間取り変更や設備交換などを自由にできる
・退職までにローンを完済すれば老後の住居費の負担が軽くなる

suumo - 持ち家vs賃貸はどっちが得?老後に備えてメリット、デメリットを確認

この内容自体は、個人的には大きなメリットとは思いませんが、メリットであることには違いないと思います。

持ち家のメリットはもっと別なところにあると考えていますが(後述)、この内容自体はあまり突っ込むポイントはないですね。

持ち家のデメリット

次は持ち家のデメリットです。

持ち家のデメリット

・賃貸に比べて簡単に引越せない
・住居費を下げられない
・メンテナンス費用がかかる
・固定資産税・都市計画税がかかる
・マンションは修繕積立金、管理費、駐車場代が恒常的にかかる

suumo - 持ち家vs賃貸はどっちが得?老後に備えてメリット、デメリットを確認

賃貸に比べて簡単に引越せない

賃貸のメリットのところでも少し触れましたが、この表現は正しくもあり、間違ってもいます。

持ち家の資産価値が常にローン残高を上回るような物件を購入すれば、簡単に引っ越せるでしょう。

問題はそのような物件を探すのは簡単ではないということです。

これは、引越しがカンタンかどうかとか、そんな生ぬるい話ではありません。これも後述します。

住居費を下げられない

これも上の引越しの話を少し言い換えただけですかね。

資産価値の高い持ち家を購入していれば、ローン残債を考慮しても、自宅を売れば手元に現金が残るわけです。

であれば、単に家賃の安い賃貸アパートを契約するなりもっと安い家を購入して引っ越せばよいだけです。それだけで住居費を下げられますね。

しかも自宅売却時に利益が出ますから、引っ越し代なども全てカバーできるかもしれません。

さらに言えば、売却ではなくて自宅賃貸を高い家賃で貸し出すことができれば、引っ越し後の賃貸の家賃と相殺して、住居費ゼロ円なんてことも実現できる可能性だってあります。

メンテナンス費用がかかる

これも既に触れましたが、ウソですね。賃貸でもメンテナンス費用は家賃に入ってますから。

正しくは「突発的なメンテナンス費用がかかる」です。

持ち家の場合は、突発的なメンテナンス費用のためにある程度まとまった貯金をしておく必要がありますね。

固定資産税・都市計画税がかかる

これも大ウソです。いやもちろん固定資産税・都市計画税はかかりますけど。

賃貸の場合は確かに固定資産税・都市計画税そのものを直接的に支払うことはありませんが、その分の金額は必ず家賃に含まれています。

設備の修理費用とは異なり、固定資産税・都市計画税は毎年絶対に支払う必要がある費用です。

しかも金額もそうそう変動しません。

つまり、毎年支払うことが「事前に」わかっている支出なわけですよ。

そんな分かりやすい支出があるのに、その分を除いた家賃設定をする大家さんなんてこの世にいるわけありません。

重要なことなのでもう一度言いますが、賃貸であっても間接的に固定資産税・都市計画税分の金額は支払っています。

逆に持ち家の場合、固定資産税・都市計画税を直接払うことで痛税感が養われますので、むしろメリットと言ってもいいくらいじゃないかと思います(大げさ)。

マンションは修繕積立金、管理費、駐車場代が恒常的にかかる

これも大ウソ(何回目だ)。

もう省略しますが、賃貸の場合には修繕積立金、管理費が含まれた家賃設定です。絶対(キッパリ)。

また、賃貸であっても駐車場代は家賃とは別に支払うというケースの方が多いと思いますし、駐車場代を支払っていないという場合は、それは家賃に含まれていますね。

逆になぜ賃貸だと駐車場代が不要だと思うのかが不思議でなりません。

管理人が考える賃貸・持ち家のメリット・デメリット

賃貸のメリット

個人的に考える賃貸のメリットは以下の4点です。

  • テキトーに物件を選んでも、後で引っ越しが自由にできる
  • 自分の法人で社宅として借り上げることで、家賃を経費で落とせる
  • 初期費用を安く済ませられる
  • 自宅用に余計な与信枠を使用せずに済むため、事業としての不動産投資の効率を上げられる

テキトーに物件を選んでも、後で引っ越しが自由にできる

これはここまででも何度も触れましたね。

賃貸では住宅ローンという概念がないので、どんな物件を選んでもその後の動きが自由というのがメリットです。

それが都心の一等地であっても、辺鄙な山奥の一軒家であったとしても変わりません。

家探しに時間をかけられない、とりあえず試しに引っ越してみる、と言った場合は賃貸がオススメできます。

自分の法人で社宅として借り上げることで、家賃を経費で落とせる

法人をお持ちの方はこれがオススメです。

賃貸を借りるときに法人名義で借りて、それを社宅として自分に使わせるのです。

ここでは細かいことは省略しますが、家賃が経費扱いになるので、実質家賃の3割引きくらいで借りることができます。

先ほど賃貸のデメリットで「一生、家賃の支払いが続く」というのがありましたが、この方法を使うことでかなり軽減できます。

初期費用を安く済ませられる

やはり持ち家を購入するのと比べると、賃貸は初期費用が安く済みますね。

場所にもよりますが、敷金礼金ゼロな物件も増えていますし、フリーレント(初月の家賃無料)がついている物件もあるでしょう。

引っ越し代を入れても20万円以内で済むことも普通にあると思います。

購入する場合はケースバイケースですが、ローンの諸経費など、トータルで安くても数十万はかかるでしょうし、頭金を入れれば数百万ということもあるでしょう。

どう考えてもこれは賃貸に分があります。

自宅用に余計な与信枠を使用せずに済むため、事業としての不動産投資の効率を上げられる

持ち家を購入する場合、住宅ローンを組むことが多いと思います。

つまり借金をするということですね。

不動産投資の場合は融資を組んで物件を購入するのですが、よくあるアパートローンの場合、「借金の総額が年収の10倍まで」といった基準があります。

この「借金」には住宅ローンも含まれます。

例えばあなたの年収が700万円で、3,000万円の住宅ローンを組んでいたとしたら、アパートローンの融資額の上限が7,000万円(700×10倍)となり、住宅ローンが3,000万円なので、残り4,000万円が融資の限度額ということになります。

これから不動産投資で規模を拡大したいと考えられていて、現在の年収や資産規模があまり大きくない方は、まずは賃貸を選択された方が無難だとは思います。

賃貸のデメリット

続いて賃貸のデメリットですが、これは suumo 様で挙げられている内容とあまり変わりません。

  • 物件仕様のグレードが低いことが多い
  • 間取り変更や DIY などができない
  • 家賃が掛け捨て

一応、「家賃が掛け捨て」もリストに入れてはいますが、上記の法人社宅をうまく使うことでかなり軽減できると思うので、そこまでデメリットではないかもしれません。

持ち家のメリット

持ち家のメリットは次の4つです。

  • 購入する物件次第で自宅にかかる費用をゼロにすることも、逆に儲けることも可能
  • 住宅ローン減税で所得税・住民税を減らせる
  • 賃貸物件よりも住宅としての仕様が良いことが多い
  • DIY することで、自分で住みながら物件の価値を上げられる

購入する物件次第で自宅にかかる費用をゼロにすることも、逆に儲けることも可能

個人的に持ち家の一番のメリットはコレだと思っています。

もうお分かりですね。

そう、持ち家の資産価値が常にローン残高を上回るような物件を購入することで、住居費を実質ゼロ近くに抑えることができます。

例えば仮に、10年後も価値が下がらないような物件を購入することができたとしましょう。

この場合10年間は住宅ローンの返済が発生します。

しかし、10年後に引越しして売却した時に、10年間払った分が全て返ってきます(厳密には利息などいろいろな要素があるのでもうちょっと少ないですが)。

なぜなら、住宅の価値が下がっていないからです。まぁ当然ですね。

また、賃貸併用住宅などを購入すれば、住んでいる間の手出しすらゼロにすることも不可能ではありません。

住宅ローン減税で所得税・住民税を減らせる

ここ数年、空前の低金利が続いています。

住宅ローンも例外ではありません。

今なら変動金利で 0.5% を切っているものもあるでしょう。

一方で、住宅ローン減税では年末の住宅ローン残高に対して 1.0% が返ってきます。

つまり差額の 0.5% 分儲かるわけです。

具体例でみていくと、例えば仮に3,000万円で金利 0.5%、35年の住宅ローンを組んだとすると、初年度の金利分の支払いは約15万円、ローン残高は約2,920万円です。

住宅ローン減税は、年末のローン残高の1%(2,920×1%=29万円)の税金が返ってくる仕組みです。

つまり15万円払って29万円返ってくるわけです(注:29万円以上の税金を払っている必要はありますが)。

お金を借りたらお金がもらえるという、もう借りない理由が見つからないくらいの制度です。

さすがにこの状態はマズいでしょ、ということでそろそろ塞がれそうな雰囲気ですが、2021年時点ではまだ使える方法です。

賃貸物件よりも住宅としての仕様が良いことが多い

これは文字通りなのですが、同じような条件であれば、賃貸よりも家の仕様・グレードが良いことが多いですね。

バビロンの大富豪」でも、良きところに住め、と言ってますし、

漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則
Amazon.co.jp: 漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則 eBook : ジョージ・S・クレイソン, 坂野旭, 大橋弘祐: Kindleストア

正直不動産のトップ営業マンも、「金持ちだからタワマンに住むんじゃない、タワマンに住むから、金持ちになれるんだ」と言ってます。

正直不動産(6) (ビッグコミックス)
VS.ミネルヴァ不動産、大抗争へ。 極悪不動産屋の大ボス・鵤(いかるが)聖人率いるミネルヴァ不動産。 そのミネルヴァと永瀬が勤める登坂不動産が、ついにガチンコ対決へ。 そして、不動産を「金を生むための道具」と言い切る鵤と 登坂社長の積年の因縁が発覚し…!? 共有名義、埋蔵文化財包蔵地、任意売却、賃料増額請求―― 大抗争...

それくらい、住環境というのは重要ということですね。

リクツはよくわかりませんが、個人的にも確かに感覚としては納得できるものがあります。

DIY することで、自分で住みながら物件の価値を上げられる

これはちょっと自分の趣味というか希望も入っていますが、自宅なのでDIYやり放題です。

独身の方などで身軽な方であれば、いわゆるボロ戸建てを自宅として購入し、DIYで再生させて賃貸に出し、自分はまたあらたなボロ戸建てを目指して旅立つ・・・というループをすれば、楽しみながら投資規模拡大も夢ではありません。たぶん。

持ち家のデメリット

持ち家のデメリットは以下の3つです。

  • 購入する物件次第で、その後身動きが取れなくなる可能性がある
  • 賃貸と比べると、初期費用が高めになる
  • 賃貸と比べると、引っ越しの手間が多少かかる

購入する物件次第で、その後身動きが取れなくなる可能性がある

持ち家の最大のデメリットはこれです。

というかデメリットはほとんどこれしかありませんと言っても過言ではないかもしれません。

今までさんざん、持ち家のメリットとして「資産価値が常にローン残高を上回るような持ち家」を購入すれば何の問題もないと持ち上げてきましたが、日本ではそんな物件はほとんどないというのが最大の問題です。

実際、最近は新型コロナの影響で住宅ローンの返済が難しくなっている人が増えているようです。

「住宅ローンが払えない」 コロナ禍で広がる任意売却 - 日本経済新聞
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、失業や収入の減少で住宅ローンの返済に行き詰まる人が増えている。金融機関は一時的な返済猶予には応じているが、状況が改善しない場合は、物件を売却してローン清算に充てる任意売却などの対応を迫られる。コロナ禍で広がる「我が家の危機」を追った。(中村信平)「残債務全額を直ちにご返済ください」...
Yahoo!ニュース
Yahoo!ニュースは、新聞・通信社が配信するニュースのほか、映像、雑誌や個人の書き手が執筆する記事など多種多様なニュースを掲載しています。

これらは全て、「資産価値が常にローン残高を下回る持ち家」を購入してしまうことによって発生しています。

この状態に陥ってしまうと、「引っ越しができない」とかそんな悠長なコトは言ってられません。

自己破産なども視野に入ってくるでしょう。

郊外の新築一軒家なんて購入してしまうとヤバいです。

自宅を購入するというのは、何も経済合理性の理由だけで買うわけではなく、精神面での生活を豊かにする側面もあります。

ですので、自宅の購入自体は否定されるべきものでは全くありません。

ただし経済合理性の観点からは、物件の目利き力が絶対的に必要です。

さもないと、せっかく購入した自宅を競売や任売にかける・・・といった事態にもなりかねません。

賃貸と比べると、初期費用が高めになる

これは既に述べましたが、持ち家は初期費用がどうしても高くなります。

手持ちの資金が数万円しかないといった状況の場合、賃貸しか選択肢はありません。

賃貸と比べると、引っ越しの手間が多少かかる

個人的には、持ち家だからと言って引越しの自由がないとは全く思っていませんが、賃貸に比べれば多少の手間がかかるのは事実です。

持ち家を売却するにしろ賃貸に出すにしろ、いろいろ面倒な手続きがあります。

結局どっちがイイのさ?

これはなかなか難しく、一概にこうすればよい、という答えは出せません。

人によってさまざまな事情があるため、ケースバイケースにならざるを得ないからです。

ただ、それなりに多くの人に当てはまるだろうな、というくらいのレベル感であれば、これは間違いなく賃貸でしょう。

なぜなら、賃貸は再起不能になるようなリスクが非常に小さいからです。これにつきます。

ただし、自分なら持ち家をベースに考えます。

なぜなら、キチンと物件を選ぶことができれば、人生で最大の出費の1つである住居費をゼロに近づける、あるいは逆にマイナスにすることだってできるからです。

冒頭のぱすたおさんの動画では、経済的には実家が最強と仰られていましたが、自分はそうは思いません。持ち家が最強です。

なぜなら、実家では住居費をマイナスにすることはできないです(まぁ、親がタダで住まわせてくれて、おこづかいももらえるような環境なら別かもしれませんが・・・)。

実際、自分が今住んでいるマンション(持ち家)は、どんなに少なく見積もってもローン残債+1,000万円で売れる見込みです(簡易査定ですが)。

ただし他の人には絶対にオススメしません。

なぜなら、持ち家には見聞きが必須であり、ヘタすると人生終了するからですね。


というわけで今回ちょっと長くなりましたが、持ち家・賃貸についての管理人の考えをまとめてみました。

自分なら持ち家ベースで考える、と言ったものの、FIRE後の住まいとしては他にも考える要素が出てくると思います(まだ勉強中)。

そのため、まずはいったん賃貸で引っ越してみて、その後に購入などのパターンもあり得ると思います。

そのあたりは今後おいおい考えていきたいですね・・・

コメント

タイトルとURLをコピーしました