PC 乗り換え
PC は1999年くらいから自作で組んで利用しています。
純粋に楽しかったからというのが理由ですが、昔はその方が価格面でもメリットがあったから、というのもありました。
現在ではコスト面のメリットはほとんどなくなり、ハッキリ言って面倒と思う部分さえもあるのですが、惰性と最新技術についていくというためと自分に言い聞かせて続けており、何年かに1回買い替えるようにしています。
2019年の年末に、それまで7年くらい使っていた Ivy Bridge 環境から、流行りの Ryzen に乗り換えることにしました。AMD は大昔に Duron を使っていた以来です。
条件としては以下です。
- Ryzen 7 3700X
- Micro ATX
- メーカーはあまりこだわりはない
- GIGABYTE, ASUS, MSI, ASRock, ZOTAC などを使ってきた(使っている)
- できれば M.2 SSD PCIe Gen4 を使いたい
Micro ATX + X570 はほとんどない
M.2 SSD PCIe Gen4 を使おうとすると、X570 チップセットのマザーを選ぶ必要があります。
現在は B550 のマザーも発売されていますが、2019年末時点では X570 しか選択肢がありませんでした。
が、実は X570 で Micro ATX のマザーボードは数えるほどしかありません(おそらく BIOSTAR の BX570GT と Asrock の X570M Pro4 の2つだけ)。しかも高い。
B450 でも PCIe Gen4 が使えるらしい
が、調べてみると安価な B450 チップセットのマザーボードでも PCIe Gen4 をサポートしているものがあるらしい。
というわけでそれに期待し、B450 マザーを購入することにしました。購入したのは ASUS の TUF B450M-PRO GAMING です。
当時は予算の関係でいったん Intel の SSD660P (512GB) を購入しました。
これはこれでコストパフォーマンスに優れていて全く問題ないのですが、6月でボーナスも入ったので、ここで満を持して Gen4 SSD を試してみたいと思います。
今回試すのは Seagate の FireCuda 520 (500GB) です。
そもそも Gen4 で動作するか?
試す前に、そもそも Gen4 で認識できなければ意味がありません。
ちもろぐ様によると、BIOS バージョン 1804 までなら Gen4 で認識するとのこと。
ASUS のサポートサイトを見ると、1804 の次、バージョン 1814 では、確かにご丁寧に「Remove Gen 4 support when using Ryzen 3000 CPUs」と書かれています。
よく見るとバージョン 1820 でも同じように Gen4 サポート削除と書かれているのですが、そこは気にしないことにします。
じゃあウチの個体はというと・・・
うん。やっぱり 1804 より新しい (2006) ですね。
購入が年末で、バージョン 2006 のリリース日が 2019/11/25 ですから、最新 BIOS がプリインストールされているというのはむしろ素晴らしい対応といえます。
BIOS をダウングレードする
で、アップグレードならともかく、ダウングレードとなると・・・
何か手段はないかということで調べてみると、ASUS の上位機種には USB BIOS Flashback という機能が搭載されているようです。これを使うことで、任意のバージョンの BIOS を焼くことができます。
が、TUF B450M-PRO GAMING にはその機能はありません。仕方ないのでダメ元で 1804 の BIOS を焼いてみるか、ということで EZ Flash 3 にかけてみると・・・
お!なんか行けそう?
そのまましばらく待ちます(さすがにここは怖くてスクリーンショット取りませんでした)。
すると、
ダウングレードできた!
ダウングレードを許すとは、ASUS は太っ腹ですね。それとも UEFI はダウングレードできるのが普通なんでしょうか?(自分がアップデーターの設計・実装をやるならダウングレードなんて絶対に許可しないけど・・・)
ちなみに後で試したところ、往復もできました(2006→1804→2006→1804)。
FireCuda 520 を動かしてみる
では早速 FireCuda 520 を試してみます。環境は以下の通り。
- Ryzen 7 3700X
- DDR4 (PC4-24000) 32GB (16GBx2)
- Windows 10 1909
500GB 品なので、Sequential Write 2536MB/s はほぼスペック通りです。が、Read が思ったより伸びません。数値的には PCIe Gen3 の上限値でキャップがかかっているような感じです。
CrystalDiskInfo で見てみます。
「対応転送モード」を見ると、「PCIe 3.0 x4 | PCIe 4.0 x4」となっています。左側が現在の転送モードなので、Gen4 には対応していそうですが、現状はやはり Gen3 で動作しているようです。
BIOS をもっと古いバージョンにしないとダメ?あるいは一度 Gen4 のサポートが削除されてしまったら、BIOS だけを古いバージョンに戻しても二度と有効にならない?
・・・とか少し考えましたが、こういう時は一度再起動してみる、というのが経験上のセオリーです。再起動後改めて計測します。
本当に再起動で直りました。
Sequential Read がスペック値の 5000MB/s には届いていないものの、Gen3 の上限値は突破しています。
念のため CrystalDiskInfo でも確認します。
ちゃんと対応転送モードも PCIe 4.0 x4 になっています。
まとめ
- TUF B450M-PRO GAMING マザーボードでも M.2 PCIe Gen 4 は使える
- 最新 BIOS に更新してあっても、BIOS をダウングレードすることで Gen4 を有効化できる
- ASUS すごい
おまけ
BIOS を 1804 と 2006 で行き来した際の Intel SSD 660P のパフォーマンスです。大体、誤差の範囲でしょうか。
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