マルチファンクションライト2 MFL-1100S レビュー

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賃貸用のお部屋には LED を設置しているクセに、自宅のリビングのシーリングライトはずっと蛍光灯のままでした。

年末でボーナスもいただけたということもあり、今回一新することになりました。

それがマルチファンクションライト2です。

天井にスピーカーを設置することで、音が降り注ぐ体験ができる!まるでカフェみたい!・・・って感じのやつですね。

発売日は 2020/11/20 と割と最近出たばかりの新商品。Amazon で 26,700 円でした。

ソニー マルチファンクションライト2 aptX LL Bluetoothスピーカー搭載Alexa対応 LEDシーリングライト 8畳用・調光調色・ミュージック再生・湿温度センサー・MFL-1100S (取付簡単)
aptX LL Bluetoothスピーカー搭載のアマゾンエコー・グーグルホーム対応 LEDシーリングライト2。スマホとつなげてミュージック視聴。テレビ音声も遅延少なく再生。ライトをスマホで宅外から操作。アマゾンエコーとつなげて音声操作も可能。

総論としては・・・

少し値段はお高いもののライトユーザーにはオススメ。Spotify などでカフェ BGM を流せば、確かにカフェみたいな気分になれます。

一方でそのライトユーザー向けとしては設定・使いこなしのハードルが高いというジレンマ・・・
いやこれさすがにもうちょっと考えた方がいいのでは。。

個人的には満足しているのですが、他の人にはオススメしづらいかもしれません。

マルチファンクションライトって?

機能・できること

詳しくはメーカーサイトをごいただきたいのですが、ざっくりとは以下のことができます。

  1. シーリングライトとしての機能
    • いたって普通の天井のライトとして使える。
  2. Bluetooth スピーカー
    • これも 「Bluetooth スピーカーの機能」としてはごく普通(aptx LL 対応)。
    • 普通の Bluetooth スピーカーとの大きな違いは「天井に設置すること」と「電源を含めた配線が一切不要」ということ。これはスマートでイイ感じ。
  3. テレビやエアコンの制御
  4. 温度計・湿度計・照度計&モニタリング
    • 部屋の温度・湿度・照度を常時計測し、一日の変動をグラフ化してくれる。
  5. 見守り機能
    • 人勧センサーがついており、人の動きを検知したら SD カードに自動録音したり警告メッセージを流したりしてくれる。
  6. タイマー・プログラマブル設定
    • 朝7時にアラームを鳴らす、温度が10℃以下になったらエアコンをつける、といった設定ができる。

これは使い手がありそうです。

MFL-1100S の同梱品

内容としては、シーリングライト部分の LGTC-31 と、マルチファンクションユニット、つまりスピーカー部分である LGTG-210、それに加えて今回追加されたスマートコントローラー LGTAR-100 のセットとなります。

外箱。結構箱デカいです。

デカいと思ったら、結構スカスカでした。

こちらがシーリングライト部の LGTC-31 と、スマートコントローラーの LGTAR-100。これを見たら、まさかこれ以外にもライトのリモコンがあるとは思うまい・・・

LGTC-31 の中身はこんな感じ。シンプルです。

こちらがマルチファンクションユニットの LGTG-210。こちらもシンプル。

右側は背面(天井側)です。こちらに MAC アドレスなどが書かれているので、設置する前に写真を撮っておいた方がいいでしょう。

使用上の注意点・ポイントなど

さて、機能盛りだくさんのマルチファンクションライトですが、すべての機能に注意点や但し書きが付きます・・・

1つ1つ見ていきましょう。

シーリングライト

最も直観的にわかりやすい機能ですね。

調光(明るさの調節)や調色(電球色(黄色っぽい色)、昼白色(白っぽい色)などへの変更)の機能は当然ありますし、常夜灯機能もあります。

常夜灯機能は安い LED シーリングライトだとついていないことがあります(常夜灯機能搭載と謳っていても、実際には LED を一番暗くするだけで常夜灯としてはまぶしすぎる)が、これはいわゆる「豆球」レベルの常夜灯です。

常夜灯はこんな感じ。緑色の LED は無線未接続状態を知らせるもので、通常は消える。

明るさは8~10畳相当となっていますが、結構明るいです。

今回大体12畳くらいのリビングで使用していますが、明るさ45~50%くらいで運用できています。

もともと若干暗めにしているということもあるのですが、それでも70%くらいにすればどなたでも十分な明るさが得られるのではないでしょうか。

当然、リモコンもついています。リモコンですべての機能を制御できます。

・・・が。このリモコンが曲者です。

というのも、リモコンが2つあるからです。

2つ目のリモコンの存在に気付かなかった人(自分)、ここについてますよ。

このシーリングライト単体で購入しているのであれば、リモコンが見つからなければ「あれ?リモコンは?」となって探すことになるでしょうが、そもそもリモコンはあるわけで・・・。

間違って段ボールと一緒に捨ててしまう人がいないことを祈るばかりです。

でまぁ2つあるだけならイイんですが、それぞれでできることが違います。

左がシーリングライト付属の LGTR-30、右が MFL-1100S 付属の LGTAR-100

左の LGTR-30 がシーリングライトに付属しているリモコンで、右の LGTAR-100 が今回マルチファンクションライト2となって新たに追加されたリモコンです。

それぞれ、「何ができないか?」の軸でまとめるとわかりやすいです。

  • LGTR-30 でできないこと
    • スピーカーのボリューム調整・ミュート
    • Bluetooth のペアリングモード設定
  • LGTAR-100 でできないこと
    • 30分後にライトを自動で切る
    • 前回まで使っていた調光・調色状態でライトをつける(メモリー機能)

何気に「前回まで使っていた調光・調色状態でライトをつける」ができないのは結構不便です。

何を言っているのかというと、何もしなければ LGTAR-100 でライトをつけた時には常に明るさ100%の全灯状態です。

点灯すると常に全力状態

調光・調色状態を覚えさせたい場合は、一度 LGTR-30 のメモリー機能を使って覚えさせる必要があります。

っていうかせっかくスマホのアプリがあるんだからアプリで覚えさせられるようにしてよ・・・

Bluetooth スピーカー

単体の Bluetooth スピーカーを使ったことがないので比較評価はできませんが、機能的には普通の Bluetooth スピーカーだと思います。

音質については超イイ!とまではいかないものの、ライトに BGM を流すような用途にはピッタリです。

まさにカフェ的な気分が味わえるでしょう。
(ちなみに家族には事前に何も言わずに買って設置したのですが、最初の印象を聞いたところ、「カフェみたいで優雅」とのこと)

ごく簡単ですが、イコライザ機能もあります。

テレビの音声を流すことはまだ試していませんが、そのうち aptX LL のトランスミッタを買って試してみたいと思います。

Bluetooth スピーカーとしては普通に使えるということで、Google Home 環境に組み込んでコントロールできるようにしたい(ウチはアレクサではなくて Google Home Mini を使ってます)と思ったのですが・・・これがかなり苦戦しました。

やりたいことは、「例えば Spotify などを Google Home Miniで音楽再生をするときに、Google Home Mini のスピーカーからではなく、マルチファンクションユニットから再生したい」です。

まず、スピーカーとしてマルチファンクションユニットを Google Home に登録することはできません。

この画面にマルチファンクションユニット(スピーカー)を登録することはできない。ライトはできるのにね・・・

ではどうするかというと、Google Home Mini にマルチファンクションユニットを Bluetooth ペアリングします。具体的には以下の手順です。

  1. Google Home アプリを起動し、上記の画面で Google Home Mini(左下の Living Room speaker)をタップ
  2. 右上の歯車マークをタップ
  3. 下の方にスクロールし、「デフォルトのスピーカー」をタップ
  4. 「Bluetooth スピーカーをペア設定」をタップ
  5. リモコン(LGTAR-100 の方)の BT ボタンを長押し(「Bluetooth がペアリングモードになりました」と音声が流れる)
  6. 以下のようにマルチファンクションユニットが見つかったらそれをタップ

これで、Google Home で音楽を再生すると、天井のマルチファンクションユニットから音が出るようになります。めでたしめでたし。

・・・が。これをやってしまうと、マルチファンクションユニットは Google Home に占有されてしまいます。

具体的には、スマホなどから Bluetooth スピーカーとして接続できなくなってしまいます。

うーん・・・あっちを立てればこっちが立たない的な。

一応、LGTAR-100 の BT ボタン長押しでペアリングモードにすると、一時的に Google Home の占有状態から抜け出すことができるので、Bluetooth スピーカーとして使いたい時だけペアリングしなおす、という運用は可能です。

テレビやエアコンの制御

やれることとしては、メーカーの公式サイトの絵が一番わかりやすいです。

https://www.sony.co.jp/Products/multifunctional-light/ より引用

しかしこの写真、人によっては違和感があるかもしれません(自分はそうでした)。

それは、なんとなく安物の中華製品の広告っぽい・・・「なんでわざわざライトを介して制御する必要があるのか?」です。

いやアレクサに直接テレビ制御してもらえばイイじゃん、と。

これはつまり正確に言うと「ネットワーク接続に対応していない、赤外線リモコンしか受け付けないようなテレビやエアコンをライト経由で制御できる」ということです。

マルチファンクションライトは無線 LAN と赤外線の送信装置を持っているので、無線 LAN 経由でつないだスマホのアプリからの操作や、同じく無線 LAN で接続された AI スピーカーへ声掛けすることで、テレビやエアコンを赤外線で操作することができます。

しかし、この機能を使用するには別途ライセンス購入が必要です。

今日時点ではキャンペーンをやっており、テレビ操作機能のライセンスが無料となっていますが、応募方法がスクリーンショットを取ってメールで送るという、なんというか前時代的な方法です。。(そこまで余力なかったんだろうな・・・と中の人を想像してみる)

ただ、我が家はたまたまテレビもエアコンもネットワーク接続対応しており(そういうのを購入した)、直接 Google Home から制御できるようになっています。

というわけで出番はなさそうです。

温度計・湿度計・照度計&モニタリング

こんな感じでスマホのアプリ上でモニタリングできます。

ちなみに明るさは、ライトの明るさではなくて、実際の部屋の明るさです。

7時くらいに90度に急激に上がっているのは、カーテンを開けて朝日が入ってきたからです。

これはイイ機能だと思うんですけどね・・・いかんせんアプリがタコなのか、温度や湿度の画面を切り替えても、グラフが切り替わらないことが非常に多いです。

いったん画面を戻してから再表示させると切り替わるのですが・・・この辺りは要改善です。

見守り機能

人勧センサーで不審者の動きを検知し、検知したら SD カードに30秒間録音してメール通知・・・といったことができるそうです。

できるそうですと言っているのは、これは上位版の MFL-2000S, MFL-2100S でしかサポートされていないためです。

まぁそれはメーカーサイトにも書いてあることなので別に問題ありません。

しかし、スマートコントローラー(LGTAR-100)が下位版の MFL-1100S と共通となっているため、MFL-1100S には余計な(使用できない)みまもりボタンまでついているのはいただけないです。

見守り機能とは別にさらに「隠し機能(?)」もあるそうで・・・。

ソニーの賢い照明、マルチファンクションライトが超進化! 充実機能がもっと手軽に使える - 家電 Watch
ちょうど去年の今ごろ、「読者よりまず俺が欲しい!!!!」と記事で紹介した、ソニーの「マルチファンクションライト」。

今後何か機能が増えるという期待感があるのはイイですが、これだけの面積を占めるボタンが、何の用途にも使えないという状況はどうなの・・・

この赤いところのボタンはなにも使えない・・・

タイマー・プログラマブル設定

時刻によるアラーム機能や、前述の温度・湿度・照度センサーをトリガーにして様々なアクションを設定できます。

例えば、「夜中の12時から朝6時までの間、温度が10℃を下回ったらエアコンの暖房を入れる」とか、「朝7時にアラームを鳴らす」といった設定ができます。

この設定でエアコンやテレビを制御したい場合は、先ほどのライセンス購入が必要となります。

ちなみにアラームは人感センサーで動きを検知したら止まるそうですが、寝室に設置していて寝返りをうったりするだけで止まったりしないのかな・・・

セットアップ・設置性

説明書

ここまでで説明した通り、MFL-1100S はシーリングライト LGTC-31、マルチファンクションユニット LGTG-210、スマートコントローラー LGTAR-100 の組み合わせ製品なので、説明書も3つついてきます。

で、仕方ないといえば仕方ないんですが、これが全然連携が取れていない。

LGTC-31 の説明書を、ずっと「なんかリモコンの形が違うな・・・」と思いながら読んでいたのは自分だけなのか・・・

流れとしては、

  1. LGTC-31 のマニュアルを見て、まずはシーリングライトを取り付ける
  2. LGTG-210 の説明書を見て、マルチファンクションユニットを取り付ける
  3. アプリをインストールして接続する

という形になります。

設置

シーリングライト・マルチファンクションユニットの設置は簡単です。さすがにこの辺りはこなれています。

脚立さえあれば、女性の方でも一人で問題なく設置できるでしょう。

マルチファンクションユニットの向き合わせだけ少してこずるかもしれません。穴の位置をよく見て合わせましょう。

アプリのインストール・設定

スマートフォン向けアプリとして「MF light」を検索してインストールするという手順になっていますが、検索すると MF light2 アプリも出てくると思います。

素直に MF light2 アプリをインストールしましょう。

まぁそうは言っても説明書様の言っている通りに進めたほうがいいよな・・・と信じて MF light アプリを入れると、「MF light2」を入れろと怒られてしまうだけです。。。

そのあとはアプリのガイダンスに従って無線 LAN 接続を行います。

WPS で接続できるのですが、ここでも2~3回やり直しました。

というのも、設定が完了しても接続先一覧にリストアップされず・・・

先に進まない場合は、マルチファンクションユニットにリセットボタンがあるので、そちらを推して再度設定を行った方がよさそうです。

接続に成功すると、ファームウェアのバージョンアップが行われます。

10分以上はかかった気がするので、気長に待ちましょう。

天井への設置が終わってから実際に何か音を流せるようになるまで、1時間以上はかかったと思います。

いやこれ普通の方には設定ムリでしょうね・・・

まとめ

というわけで MFL-1100S のレビューでした。

総論としては

  • シーリングライトとしての機能は全く問題なし。結構明るく、10畳以上でも使える。
  • Bluetooth スピーカーとしても問題なし。Spotify などで BGM を流せば、お手軽におうちカフェ気分が味わえる。
  • 使えるようになるまでの設定が大変。逆に言うと、一度設定してしまえばあとは快適かも。

といった感じです。

アプリの出来がそこまでよくないというのも一因だと思うので、この辺りが改善されることに期待したいところです。

ちなみに不動産の設備として考えると、内覧の時に BGM でも流せればよいでしょうが、それも難しいかなと思います。

micro SD カード上に入れた楽曲を再生できるとのことなので、それができればアリかもしれません。が、自分が調べた限りではできませんでした。どうも MF light アプリではできるようなのですが、MF light2 アプリではまだ対応されていない雰囲気・・・

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